IT機器の発達により、子供たちのコミュニケーション能力は低下しています。あるクリスマスパーティーで一言も話さなかった中学生の女の子、パーティーが終わってから私の携帯にはじけるようなメッセージがラインで届きました。『楽しかったです♡ また呼んでください!』 相手を目の前にすると自分の気持ちを何も伝えられないのに、ラインなら話ができる。こんな若者が増えているのです。それでも、パーティーに来ただけまだましです。千葉県のある名門校で、試験の最終日に担任の先生がお好み焼きパーティーを企画しました。参加者は6人。理由は『友達と一緒に過ごすより早く家に帰って一人でゲームをやりたいから』なんて悲しい現象でしょう。千葉市にはアジアやアフリカから多くの留学生が来ていますが、彼らは国は貧しくても心は豊かです。彼らは人間が好きで、会ってすぐに誰とでも友達になれます。ハングリーな環境が、助け合う心を育てコミュニケーション能力を向上させているのです。日本に留学するアジアやアフリカの学生たちの多くは、3カ国語4カ国語を当たり前に話します。日本人同士ですら巧くコミュニケーションをとれない日本の子供たちは、グローバル社会を逞しく生きていけるのでしょうか? 日本人のオタク気質がITの世界で成果を上げているのは結構なことですが、オタク気質だからこそ『人と人とのふれあいの場』を幼児期から意図的に作っていかなければなりません『三つ子の魂百まで』です。日本人は早期英語教育に大変に関心があり、塾や教材に沢山のお金をつぎ込んでいるのに何故英会話が上達しないのか? 日本語でコミュニケーションをとれない子供たちが、母国語でない英語でコミュニケーションがとれるはずがありません。それでは、赤ちゃんにどのようにコミュニケーションの場を作って行けばよいのでしょうか?まず、部屋を片付けましょう。今の子供は足の踏み場もないほどオモチャを持っているのです。そして、テレビも消しましょう。 さて、1、2歳の子供たちにオモチャが全く無い環境を作ります。子供たちは、何も無いので話すしかありません。まだ、言葉の無い子供たちも喃語で話をします。赤ちゃんは本来『人』に一番関心があるのです。子供たちは、手を叩いたり壁を叩いたり、追いかけっこをしたり、手をつないで走ったり、ハイハイをして競争をしたり実に色んな遊びを思いつきます。本来子供は遊びの天才なのです。そろそろ遊びの種が尽きた頃、積み木やアルファベットシートのようなシンプルなオモチャを与えると、子供たちは目の色変えてこの素朴な教具に群がってきます(山のようなオモチャのある環境では、当然子供は積み木のような素朴な教具には見向きもしません。)ここで1、2歳児は物の取り合いになり喧嘩になります。乳幼児は『同じもの』が目の前にあっても、人が持っている物は『別の物でいいもの』に見えるのです。男の子はつかみ合いの喧嘩になります。しかし、この経験が大切です。これを経験し卒業した子供は3歳近くになってくると、喧嘩をするより話し合い協力し合った方が得であることに気づきます。そして、友達と大作を仕上げるようになります。話し合ったり、交渉したりする術も学びます。人の物を力づくで取ろうとすると、渡すまいとする心理が働くこと。「貸して」と可愛く言ってみる。あるいは、先に自分が何かを貸してあげると、相手も何か貸してあげたくなるといった心理が働くことに子供たちはだんだん気付いてきます。『雨降って地固まる』といったところでしょうか? 喧嘩を経験して友情も深まります。また、子供たちの思考力を伸ばしたかったら出来るだけシンプルな教具を与えましょう。わざわざお金を出して教具を買わなくても、小石でもいいのです。何度も紹介しましたが、天才数学者ガウスは煉瓦職人の子供です。煉瓦を並べて遊ぶプロセスで、代数を幾何学的に、エレガントに展開することを学んだのです。 IT機器の発達により乳幼児期からゲーム機や携帯で遊ぶ赤ちゃんが増えていますが、これは大変に危険な現象です。閉ざされた部屋で山のようなオモチャやゲーム機・携帯を相手に乳幼児期を過ごしたお子さんは、集団の中に入れるとパニックになり大泣きします。こんな育ち方をした子供たちが将来、友達が一人もいないでトイレで食事をする大学生になるのです。赤ちゃんは、五感を使って学ぶのが一番です。部屋を片付け、素朴な環境で『人と人とのふれあいの場』を乳幼児期から意図的に作っていきましょう。私たちはIT機器と上手につきあって行かなければなりません。子供がおとなしく遊んでいるからといってゲーム機に子守りをさせていると、その弊害は20年後に現れます。子供たちの生活が、IT機器に振り回されないようにしっかり管理していきましょう。  

いじめる子、いじめられる子はヨチヨチ歩きの1歳のころからはっきりわかります。しかし、そのいじめられる子も、大人の対応一つでいじめられない子に変わる事ができます。どうやったら変われるのか? 例えば、AくんがBくんにいじめられて、泣きながら私のところに逃げて来たとします。そのとき私が指導するのはBくんではなくAくんです。赤ん坊だから解らないと思わずに何故いじめられるのかをよーく説明します。いじめっ子はどういう子供をいじめるかと言えば、『弱い子』です。弱い子というのは、体格の悪い子でも運動の苦手な子でもありません。ズバリ『メンタルの弱い子』です。ここでBくんに「弱いものいじめはしないよ!」と注意したとしましょう。すると Aくんは、些細なことで私にいいつけにくるようになり、自分で何も解決できない子供になってしまいます。 植物に水や肥料を与えすぎると枯れてしまうように、子供も擁護しすぎるとつぶれてしまいます。不条理な事も時には距離を置いて見守り、いじめに『立ち向かう強さ』を教えていきましょう。